コラム ぶどうあれこれ

ぶどうの接ぎ木☆

2018年04月24日

皆さま、こんばんは!(*≧∀≦*)

今日は雨がよく降りましたねー。
内野ぶどう園のある大牟田でも、朝から土砂降りの雨でした ( ˊ̱˂˃ˋ̱ )

さて、今回は「接ぎ木」の作業について書きたいと思います!

園芸用語である接ぎ木。皆さまの中にもご存知の方がいらっしゃるのではないでしょうか?
この接ぎ木、ブドウ栽培ではよく使われる技術です ٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

接ぎ木とは、果樹や野菜農家をはじめ、造園業界でも用いられている園芸技術です。簡単に説明すると、近い分類の植物同士をつなぎ合わせて、1つの植物として育てる方法です。

具体的な方法としては、植物の枝や芽などを切り取って、近縁の植物に接合癒着させるなどして、2つの植物を1つに融合させていきます。

接ぎ木にはいくつかの手法があります。

植物同士が接する部分を細長い三角形にして接着させる「三角接ぎ」(成功率が高い主流のやり方です)。

植物の土台となる“台木”に新芽の部分を刺し込む「芽接ぎ」。

根の生えた穂木(ほぎ/増やしたい植物の部分)を接いで新しい根として生長を促す「根接ぎ」などなど。

こうして書き出してみると、改めて植物の生命力の強さを実感します 笑
増やしたい部分を切ったり貼ったりするだけで、たくましく成長していくんですから (๑╹ω╹๑ )

人間では決して真似できないですよね、、、(・ω・)
もし、人体でも簡単に「接ぎ木」できるとしたら、人間の身体にゴリラの腕をつけたり、下半身に馬の身体をつけたりする人も出てくるんでしょうか??

う~ん、でも見た目がキモいでしょうね、、、:(;゙゚’ω゚’):

さてさて 笑
この接ぎ木は行うことで色いろなメリットがあるんです!

その1つが、成長の早さ。例えば、新品種のぶどうを苗から植えた場合、収穫までに数年かかります。(1年生苗を植えた場合、収穫まで約3年かかります)
しかし、すでに成長している台木に接ぎ木を行えば、その年のうちに収穫することができるんですね。す、凄い! ∑(゚Д゚)

ちなみに、この写真のぶどうの木は、1つの木に3カ所で接ぎ木を行ったものです。

また、接ぎ木は病害虫被害を抑えられるなど、品質向上にも役立ちます☆
例えば、味と香りが良いけれど病害虫に弱い品種のぶどう、これを病害虫に強い木を台木に接ぎ木を行えば、病害虫に耐性を持つぶどうに変わります。これは、病害虫に強い台木の特徴が受け継がれるからです ᕦ(ò_óˇ)ᕤ

接ぎ木を行う際は、その土地に合った根を持つぶどうの木を台木に据えるのが大事になってきます。
乾燥に強かったり弱かったり、細根(さいこん/細かい根)が多かったり少なかったりと、ぶどうの木も品種によって様々な特徴を持っています。

これを踏まえて、土地に対応した立派な木が育つように工夫を凝らしています ٩( ‘ω’ )و
接ぎ木の組み合わせによる効果の検証も、果樹農家の大切な仕事の1つなんですね☆